”洗脳”されることの怖さ
ネットやソーシャルメディアの普及で、あらゆる人が自分の考えを発信することが簡単になった。昔なら、大学や市の図書館などに出向かないと調べられないような論文やデータにも、簡単にアクセスできるようになったし、その他、あらゆる情報を得る速度がはるかに早くなったのだから、最高に良いことだ。ほんの10数年前なら、声もあげられなかった、声をあげても届くはずもない一人一人の意見が、日の目を浴びることが可能になったのだから、すごい。
その反面、悪意を持って「うそ」を垂れ流すことも容易に。情報発信で”人気”を集めると「お金」がもれなくついてくる仕組みによって、「お金の亡者」となり、人気を集めるためにはなんでもアリ、という輩もでてくるようになったのは悲しい事実だ。
「お金」は「エネルギー」で、使い方によっては、善にも悪にもなる。
ややこしいのは、人に良い情報を与えているテイで、実は、不安や恐怖を植え付ける「それっぽい」まともに見える話術で人を引き込み、さも、自分は正義の味方で事実をあなたたちに教えてるんだ、っていうスタイル。
そんな人が頭がよく上手いのは、本当のことも少し折り込みながら ”あなただけに教える秘密” という特別性を散りばめること。優越感を与えて気持ちよくさせる手法。
私が教えてあげるから、私の仲間だけ(話を聞いている人)は大丈夫だ、という安心を植え付けて、離れさせないようにする。ましてや、それをやるのが、名前が売れてる有名人なら、より人はあっさりと信じてしまうだろうし、その人の話を、疑う余地もないだろう。
こんな、全世界が不安になっている特殊な時期は、”そんな発信者” にとっては「最高」な美味しいタイミングなのだ。
まともに見える話でも、残念ながら、自分自身であらゆる調査をしないといけない時代になってきた。
一見、信じるに値する、と思ったとしても、沢山の意見を精査し、集約して、最終的に、自分がどれを信じられるか、ということをしないとならない。
数字や化学に基づくのも一案。 それでも、数字は何度も調べて、違いはないかを確認する必要がある。(面倒だけど必要)
有名な先生だから、だけで信じないこと。真実を伝える的なYoutubeビデオを鵜呑みにしない。これは本当に真に受けないことだ。政治的なことや、隠蔽論などは「特に」!!。そもそも、陰謀論は眉唾のものがマジで多い。
残念なことに、自分が「賢く」ならないと、操作された知識を「真実」だと思わされることになってしまう。
発信者が、フラットな考え方ができている人なのか、その意見はどこからの情報を基準にしているのか、あまりにも極端な意見ではないか、などで、ある程度は、その人の言葉の信用度が測れるかもしれない。
人の意見に流されず、まずは自分の頭で判断すること。それには、
*自分自身の判断基準を明確にしておくこと。
*「自分」で調べもせずに、友人にも同意見が多いから、ということでの判断をしないこと。
*あなただけに「秘密」を教えます的なものは、まずは鵜呑みにせず疑問をもつこと。
*有名な人だから、人気があるから、という理由で信じないこと。
*私は未来が予言できる系は、まずはヤバいと思い、必ず自分で検証すること。
*「不安」に感じるような話をして、私が不安を解消することを教える、という救世主的な発信には、注意をすること。
・・・などなど、書くとキリがないから、ここいらで。 あー、書くのって難しいな。
とにかく、情報が、本当か嘘か が、わかりづらくなっている今。
声も写真も「合成」ができてしまう時代。残念ながら、自分がマジで賢くならなければ、エライことになってしまう難しい時代になった。
自分の地頭(判断能力)の良さ、悪さが、自分の人生を左右する時代に入った、とも言えるんだな・・・。